ひろしの視点

北陸新幹線 〜小浜・京都ルートと京都南部ルート〜

先日の報道の通り、北陸新幹線の敦賀から先の大阪までの延伸ルートが議論されています。

今のところ、小浜から京都へ入るルートが最終的に残りそうで、あとは京都から大阪へどのルートを選定するかに議論の焦点が移ってきそうです。

vol28-1私としては、舞鶴から京都というルートが選ばれれば良いと思っていましたので、小浜ルートが最有力となったことは残念に思います。

南部ルートについても、奈良県が協力しない姿勢を明確にしましたので、元々の精華町付近を通るルートから少し北上して、京田辺付近を通るルートで検討されます。

将来、新幹線を関西空港まで通す構想もあることを考えれば、この京都南部ルートの実現は、この地域の発展に大きな効果をもたらすでしょう。

地域の発展には、交通インフラの整備は欠かせません。道路や鉄道等の交通・電話やインターネット等の通信、水道など、いわゆる社会基盤が整備されてこそ、経済発展が見えてくるのです。しかし、問題は、仮に京都南部ルートで決定がされても、毎年の新幹線建設予算があまりにも少額なために、完成までにとても長い期間が必要となることです。今のところ、新幹線建設予算は、年間で755億円ほどしかありません。これを現在建設している北陸、北海道、九州で分け合っているために、なかなか建設スピードが上がらないのです(小浜〜京都間だけでも約2兆円かかります)。

東海道新幹線は、世界銀行から借金をして僅か5 年ほどで全線が開通しました。当時の日本人は凄いと思います。昭和34年の着工で、まだ戦後14年しか経っていない頃で、経済的にもとても脆弱であったと思いますが、将来の日本のためにと国家プロジェクトとして取り組んだわけです。

現代日本は、世界銀行から借金する必要もなく、自前で資金調達ができるのに、無意味な財政健全化論に抑えつけられて、このような大規模な社会基盤整備ができません。そのことが、結局は日本経済の長期停滞、抜けられないデフレ不況の原因になっています。

vol28-2このような新幹線の整備予算を拡充して、将来の経済発展に資する投資を拡大することは、現在の日本経済をプラス成長に導くだけでなく、将来の日本経済発展の基礎となり、ひいては財政再建も道筋をつける一番確実な方法なのです。

そして、北陸新幹線京都南部ルートは、けいはんな学研都市にも、もう一度脚光を浴びさせるためにも、大きな意味を持ちます。〝東のつくば〟と並ぶ〝西のけいはんな〟として、日本全国にその存在を知らせることができるようになると共に、新幹線の駅ができることによって、新しい研究者の往来が実現することになるでしょう。

私もその実現に向けて、尽力していきたいと思っています。

-「ひろしの視点」第28号(2016年12月)より-


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