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衆議院議員 税理士 あんどう裕

ひろしの視点

HIROSHI’S POINT OF VIEW

ひろしの視点

2020/09/03

菅義偉内閣誕生、野党再編、そして 「日本の未来を考える勉強会」の役割

安倍晋三内閣総理大臣が辞任され、新たに菅義偉内閣総理大臣が誕生しました。
まずは7年8か月におよび内閣総理大臣の重責を担われた安倍晋三前内閣総理大臣に敬意を表したいと思います。
これから、「安倍内閣とはどのような内閣であったのか」の検証が行われることでしょう。在職日数は歴代一位となり、歴史に名を遺す総理大臣となったことは間違いありません。

残念なのは、二度目の総理就任時から課題として取り上げていた「デフレ脱却」、「憲法改正」は成し遂げられなかったことです。特に、デフレ完全脱却は「目前」までたどり着いていただけに、達成できなかったことは悔やまれてなりません。消費税増税さえしなければ、達成していたことでしょう。そして、デフレ脱却をしておけば、少子化問題も地方の衰退もインフラの老朽化も相当改善することができたでしょう。デフレ脱却を果たせなかった安倍内閣の時期に、少子化も東京一極集中も加速してしまったのは、ある意味必然かも知れません。

従って、新たに発足した菅内閣では、安倍内閣で達成できなかった「デフレ脱却」を実現するために、安倍内閣と異なる政策を打ち出して実行し、長い停滞から日本経済を再生させることが肝要です。

野党の再編も同時に行われました。立憲民主党(枝野幸男代表)と国民民主党(玉木雄一郎代表)が解党して新しく立憲民主党と国民民主党という「新党」誕生し、それぞれ枝野幸男氏、玉木雄一郎氏が代表に就任するという、ややこしい再編劇でした。

自民党総裁選挙の陰に隠れて、あまり注目されず、支持率も上がっていないようですが、立憲民主党の代表選挙では、泉健太候補が「消費税ゼロ」を掲げ、積極財政に政策を転換するべきだということを主張していました。国民民主党の玉木代表も、以前から消費税減税には積極的で、緊縮財政派の枝野代表はじめ立憲民主党の首脳部とは意見を異にし、そのために全面的な合流はできなかったと仄聞しています。立憲民主党の若手にも一部消費税減税を中心とする積極財政を主張する議員がおり、執行部に意見を出している模様です。

つまり、今の中央政界は、与党対野党という構図もありますが、それよりも、与野党ともに、実際の執行部を形成する旧世代の緊縮財政派と、まだ執行部にはなれない新世代の積極財政派との主導権争い、という様相も呈しています。

そして、与党でも野党でも、新世代の積極財政派が執行部となった時に、日本の政策は大きく転換することになります。すなわち、消費税増税を中心とする緊縮財政から消費税ゼロを含む積極財政に転換し、同時に規制緩和・自由化・民営化をキーワードとする自己責任の改革の嵐から、適切な規制と公でやるべきことは公でやる、という当たり前の行政インフラ再整備が行われることになるでしょう。まさに時代の転換期を迎えています。

私が会長を務める「日本の未来を考える勉強会」では、このような時代の転換期であることを認識し、日本の政策転換が正しく行われるように、その先導をすべく行動しています。

キーワードは「反・緊縮」「反・構造改革」「反・グローバリズム」です。言い換えれば、財政破綻論の軛から解き放たれた、積極財政と国民一人一人を豊かにし、地方を活性化する「日本国民全員のための政治の実現」です。一億総中流の再生、令和の所得倍増の実現です。そして、日本は再び経済大国として蘇るのです。

これからも、与野党の枠を超えて、正しい政策を発信し、実現できるように行動して参ります。